MindsetWEB TOP > ブログ -blog- > 日記 > ツイートファシリテーション:Twitterと「場」の連携

 

ツイートファシリテーション:Twitterと「場」の連携
2010/01/09 Sat
昨年の話になりますが、2009年12月26日に、
はじまらないシンポジウム-まれびとカンブリアン2009- 
というイベントが開催されました。

アーティストの安斎利洋と中村理恵子さんが
パナソニックセンターで毎年実施しているイベントだそうですが、
今回は僕は企画・運営のお手伝い、当日のドキュメンテーション、
そして「ツイートファシリテーション」に挑戦させてもらいました。


イベントコンセプトは以下です。

 シンポジウムはたいてい、控室での雑談に華があります。本番が始まり伝達の場が立ち上がると、送り手と受け手の分断が生じ、楽屋の面白さは急速に冷えてしまいます。安斎利洋・中村理恵子の継続プロジェクト、連画・カンブリアンゲームもまた、伝達の場ではなく、生成の場です。あるイメージが気に入った受け手は、すなわち次のイメージの送り手として、同じ循環回路の一部に繰み込まれます。

 そこで、カンブリアンゲームプロジェクトの2009年をしめくくる実験は、シンポジウムが「はじまらないシンポジウム」です。

 どこまでいっても登壇しないゲストをお招きし、控え室のようなゆるやかな生成的な場で、人と人、話題と話題をつなぐ「まれびとカンブリアン」の座を企みます。座に着いたゲストによるごく短いツィート(話題提供)を種にして、その人の話につけたい人の話が、ゆったりとつながっては離脱していきます。「人」と「話題」を素材にしたブリコラージュによって、カンブリアンゲームの樹のような連鎖反応の地図を育てていきます。

 一貫性のない創発的対話の快楽に溺れる4時間。安斎・中村は、今年一年の活動に関連して、トロル、触覚的自我、AR、たぶれ、BMI、古武道、宇宙人と芸術交流、twitter、などの話題を用意してゲストを迎えます。会場には、twitterのタイムラインを投影します。はじまらないシンポジウムの楽屋を目撃したい方、その場との相互作用をtweetしたい方、ふらっとご参加ください。

要するに、いわゆるシンポジウムや講演会のようなアジェンダのある
情報伝達の場ではなく、まれびと(ゲスト)同士が相互作用しながら
次の話題が創発的に展開されていくような、"宴"的な対話空間を、
様式化・デザインしてやろうじゃないか、という試みです。

まれびと(ゲスト)は以下

飛鳥井正道,石塚徹,稲垣諭(東洋大学),犬塚潤一郎(実践女子大学),
小川克彦(慶應義塾大学),幸村真佐男(アーティスト、中京大学),小林龍生,
高野明彦(国立情報学研究所),登崎榮一(アーティスト、モナシュ大学),
西野順二(電気通信大学),古川柳子(テレビ朝日),光島貴之(触覚画家),
三宅芳雄(中京大学),みやばら美か(アーティスト),内田洋平,
もりやひでよし(慶応義塾大学・SFC在学),渡井大己(早稲田大学在学),
舘野泰一(東京大学大学院博士課程),安斎勇樹(東京大学大学院修士課程)

このメンツで何かが起こらない方がおかしい!というほど、
濃くて多様なゲストがそろっていました。まさに"まれびと"。

IMG_2871.JPG

このまれびと達が、次々と話題を展開させながら対話していきます。


それを「目撃」するために沢山の方が会場に来てくれました。
参加者の多くはノートPCやiPhone等を持参しており、
その場で思ったことや疑問をTwitter上でつぶやきます。

IMG_2988.JPG


また、このシンポジウムはケツダンポトフのそらのさんの力を借りて
Ustreamでオンライン中継も行いました。"ダダ漏れ"ってやつです。

4215479370_d72a140fb3.jpg


そして、オンライン中継を見ている人も、Twitterでつぶやきます。
(今回はtwitter上のつぶやきの43%がUstream経由だったそう)

IMG_2880.JPG


このように、場やイベントで起きたことをTwitter上で実況することは
現在ではアタリマエになっています。("tsudaる"という言葉があるほど)

しかし、それはあくまでバックチャネルでのメモや実況中継であり、
場とTwitterのリアルタイムな連携はあまりなされてきませんでした。

そこで、今回挑戦したのが「ツイートファシリテーション」という試みです。
ワークショップ部の舘野さん、牧村さん、末さん、新田さん、安斎に加えて、
山内研の伏木田さんと、中原研の我妻さんにも協力して頂きました。

IMG_2883.JPG


今回のツイートファシリテーターたちのミッションは、
まれびとのツイート(発言)と、Twitter&Ustream上のツイート(つぶやき)が
展開されていくプロセスを「つながり」がわかるように記録・可視化することです。

牧村・末・伏木田チームはまれびとの会話を要約して、Mareリーフ(黄)を生成します。

IMG_2950.JPG

IMG_3123.JPG



舘野・我妻チームは、Twitter上から面白いつぶやきを選定して、Twiリーフ(青)を生成。

IMG_2991.JPG



そして、それらのリーフのつながりを可視化しながら、カンブリアンマップ
をつくっていき、その生成過程をリアルタイムに「場」に投影しました。

IMG_2994.JPG

IMG_2958.JPG


わたくし安斎は各チームのフォローをしつつ、マップと場を俯瞰しながら、
状況に応じて「Twitter上でこんな話題で盛り上がっていますよ」と
口を挟み、場に影響を与えるためにフィードバックをしました。

IMG_3060.JPG



つぶやきをもとに、会場の参加者の方にも突然話を振ったりもしました。

IMG_3066.JPG



ややこしいですね。つまり、こういうことです。

TF.png



もちろん、初めての試みだったので、改善点・反省点は山積みです。

話題に関する前提知識不足で、途中に何度も「混乱」しましたし、
認知負荷の高い作業だったので、ひたすら「疲労」しました(笑)

特に、今回は特にテーマがなく、次々に話題が転換していったため
即時的に「口を挟む」ことが十分に出来ませんでした。これは悔しい・・・。


一方で、ツイートファシリテーションの必要性や可能性も感じることが出来ました。
また、リフレクションを促すドキュメンテーションとしても想像以上に機能していました。

IMG_3143.JPG



以下は作成したカンブリアンマップです。

IMG_3130.JPG

IMG_3131.JPG

IMG_3133.JPG


今回はあくまでカンブリアンをツールとしたツイートファシリテーションに
挑戦しましたが、Twitterと場をリアルタイムに連携させる方法はまだまだ
いくらでもパターンがあると考えています。

1月23日のパーティ「サードプレイスコレクション2010」では、
"映像"を使った新しいスタイルでTwitterを利用しようと思っています。

シンポジウム、パーティだけじゃなくワークショップや授業など、
色々な「学びの場」でTwitterは利用可能性がありそうですね。


何はともあれ、思いつきの初めての試みがそれなりにうまくいって良かったです。
機会があれば、また別のイベントで是非再チャレンジしたいと思います。

貴重な実験の機会を下さった安斎利洋さん、中村理恵子さん、木原民雄さん、
パナソニックの大原さん、スタッフの皆様、ありがとうございました。

状況が飲み込めないまま即興力を発揮してくれた末さん、我妻さん、伏木田さん、
そして僕らの奮闘の様子をカメラで撮影してくれた新田さん、お疲れ様でした!

そして、サードプレイスコレクションの準備がクソ忙しい時期にも関わらず、
思いつきの挑戦に快く乗ってくれた舘野さん、牧村さんに感謝です!


安斎勇樹 on Twitter

当日のTwitterのつぶやきまとめ

舘野さんのブログ:「はじまらないシンポジウム」してきました!

 

コメント一覧

お名前
メールアドレス
URL
コメント

トラックバック

URL:

ページ上部へ